ロジスティクス月面輸送サービスの実現を目指すispace(アイスペース、東京都中央区)と、日本航空(JAL)やJALエンジニアリング(東京都大田区)、JALUX(ジャルックス、港区)のJALグループ3社は3日、月面での活動を支える輸送システムと基盤の構築を目指し、基本合意書を締結したと発表した。新たにJALグループの商社、JALUXが加わり、4社体制で地球と月を結ぶ新たな経済圏「シスルナ経済圏」の構築に向けた検討を進める。

▲基本合意締結式の様子(出所:日本航空)
月面では今後、輸送や探査、居住といったさまざまな活動が本格化すると予測されており、ispaceは持続可能なシスルナ経済圏の構築を目指している。JALも、「航空と同じ世界を、宇宙に」というビジョンを掲げ、航空輸送の経験を生かして宇宙輸送事業を展開するとしている。
これまでJALは、月面探査レースGoogle Lunar XPRIZEに参加したチーム「HAKUTO」や、日本初の民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」にコーポレートパートナーとして参画し、ispaceのランダー(月着陸船)部品やローバー(月面探査車)の航空輸送をはじめ、JALエンジニアリングによる燃料配管の溶接や組み立て・試験など技術面での支援を行ってきた。
今後は、基本合意に基づき、ispaceのランダーや関連設備に対し、JALとJALエンジニアリングが航空分野で培った整備技術や航空管制、運航管理などの経験やノウハウを活用し、月面への輸送機の離着陸を支えるシステムの開発や基盤構築を共同で進めていく。
さらに、JALUXの加入を機に、JALグループの一般顧客向け宇宙関連サービスに関する新たな協業も検討するほか、ispaceの主力事業、月面輸送サービスでも、ペイロード(荷物)搭載枠の販売での連携を検討していく。
4社は「月面と地上の活動をつなぐ新たな体験価値の創出に挑み、宇宙輸送がより身近になる未来に向けて、事業開発・技術・輸送サービスの観点から具体的な取り組みを進めていく。今回の基本合意はシスルナ経済圏における月面輸送・運航の社会実装基盤を築く重要な第一歩となる」などとしている。
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