環境・CSR三和建設(大阪市淀川区)は5日、危険物倉庫ブランド「RiSOKO」(リソウコ)で蓄積してきた設計・行政協議のノウハウを体系化し、建築ソリューション「HAZ-BUILD」(ハズビル)として提供を開始したと発表した。危険物倉庫建設に伴う設計変更や行政協議の不確実性を、計画初期段階で排除するコンサルテーション機能を強化するのが狙いだ。
同社は2月19日に完成した「プロロジスパーク古河7」を含め、危険物倉庫の累計実績が20プロジェクト・53棟(延床面積4万4129平方メートル)に到達。進行中案件を含めると25プロジェクトに関与しており、そのうち23件は設計・施工の元請けとして参画している。こうした案件で蓄積した行政協議の知見を整理し、建築計画段階での事業リスクを抑える仕組みとして打ち出した。

▲プロロジスパーク古河7を含む、国内最大級のHAZMAT倉庫群(出所:プロロジス)
危険物倉庫は消防法などの関連規制が複雑で、自治体ごとに運用や解釈が異なるケースも多い。設計段階で想定外の指導が入り、大幅な設計変更やスケジュール遅延が生じる事例も少なくない。同社はこれまで全国の消防当局との協議経験を積み重ねており、こうした行政対応実績をデータベース化することで、事前診断による計画支援を行う。
HAZ-BUILDでは、行政協議対応に加え、メーカー、商社、物流、デベロッパーなど業種別の保管ニーズや物流動線を踏まえた施設設計も提案する。また、4月からは危険物行政に詳しい実務経験者を顧問として迎え、法規対応力の強化を図る。
環境面では、危険物倉庫でも再生可能エネルギー導入を進めている。2024年に完成した中国精油(岡山市北区)の危険物倉庫では、屋根構造制限の課題を行政協議でクリアし、52.3キロワットの太陽光発電設備を設置。一次エネルギー消費量を67%削減し、創エネを含め100%削減を達成したことで最高ランクの「ZEB」認証を取得した。さらに同年完成の「プロロジスパーク古河6」と26年完成の古河7でも、一次エネルギー消費量を標準仕様から60%削減し、「ZEB Ready」認証を取得している。

▲危険物倉庫の屋根に太陽光パネルを実装した中国精油プロジェクト(出所:三和建設)
近年はEV(電気自動車)関連産業や半導体、化学品などの供給網再構築を背景に危険物保管需要が増加している。一方で、施設不足や建設手続きの複雑さがサプライチェーン整備の障壁となっていると指摘されている。三和建設はHAZ-BUILDの展開により、危険物倉庫を単なる特殊施設ではなく、脱炭素やBCPを備えた持続可能な物流インフラとして整備していく。
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