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国交相、深夜割引見直し「実質改悪」指摘に理解も

2026年4月3日 (金)
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行政・団体金子恭之国土交通相は3日の記者会見で、高速道路の深夜割引見直しについて、物流事業者から「実質的な改悪」との批判が出ている点に「おっしゃることは理解できる」と述べ、現場の負担認識を示した。一方で、「その時間に適用されるように行列ができている状況はよろしくない」とし、料金所前の滞留解消を理由に制度見直しの必要性を強調した。

見直しでは、従来の「時間帯に一部でも走行すれば全区間割引」とする仕組みを改め、割引時間帯の走行分のみに適用する方式へ変更する。適用時間は0時-4時から最大7時間へ拡大する一方、割引は距離按分となる。

背景には、割引適用を狙った「待機行動」の常態化がある。東名高速の東京料金所などでは、0時前後にトラックが集中し、一般道にまで滞留が波及。ドライバーの長時間待機や労働環境悪化が問題となってきた。金子氏は「いわゆる一般的な荷待ちとは異なり、料金所前に滞留が生じている」と指摘し、制度自体が誘発する非効率の是正を狙う考えを示した。

一方、記者からは「深夜に走れという制度ではないか」との批判も出た。これに対し金子氏は「深夜運転されるドライバーの方は大変だと思う」としつつ、「その分スムーズに物流ができるという観点もある」と説明。さらに「サービスエリアなどの大型車両の駐車スペース確保は鋭意努力している」と述べ、受け皿整備の必要性にも言及した。

物流現場では、距離按分化により長距離輸送ほど割引効果が縮小し、実質的なコスト増につながるとの懸念が根強い。加えて、4月に全面施行された物流効率化法への対応や、荷待ち削減、DX(デジタルトランスフォーメーション)対応など負担が重なるなかでの制度変更となる。

今回の見直しは、割引制度を「時間起点」から「走行実態起点」へ転換するもので、制度合理化の側面を持つ。ただし、深夜運行に依存する輸送構造自体は短期的に変わらず、現場への影響は避けられない。金子氏は「御意見は承知している」と述べ、運用後の改善余地に含みを持たせたが、制度設計と実運用の乖離をどう埋めるかが引き続き問われる。

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