荷主北越コーポレーションは15日、2026年4月から30年3月までの4年間を対象とする中期経営計画2030を発表した。29年度の連結経営目標として、売上高3500億円、営業利益240億円、最終利益170億円、ROE(自己資本利益率)8.0%を掲げた。投資計画は総額1500億円で、成長・改善投資に400億円、維持更新投資に600億円、M&Aや新規事業などの戦略投資に500億円を充てる。
物流・サプライチェーン面では、輸出拡大とパッケージング事業の強化が重点となる。国内の印刷・情報用紙市場が縮小するなか、同社は洋紙輸出営業本部を新設し、洋紙の輸出比率を26年3月期の27%から30年3月期には38%へ高める計画を示した。輸出先も東アジア偏重を見直し、米国向け比率を26年3月期の9%から30年3月期には21%へ引き上げる。需要が見込まれるインドなどへの販売も強化し、コモディティー商品からカスタマイズ商品へ比重を移すことで収益率と供給安定性を高める。
輸出拡大に合わせ、平判断裁の能力強化やバンニング設備の強化も進める。国内需要の減少を輸出で補い、生産量を確保することで、工場の効率生産を維持する狙いがある。為替変動による原燃料コスト上昇を一定程度吸収する効果も見込む。
パッケージング事業では、包材事業の受注拡大や生産能力拡大を検討する。高機能紙容器「Halopack」や紙カップの事業収益化を進め、原紙製造から紙カップ成型までをグループ内で展開する体制を強める。使用原紙のグループ内製化比率を高め、原紙開発から加工までを連携させることで、顧客ニーズへの対応速度を上げる。
白板紙では、食品一次容器やトレーディングカードなど需要拡大が見込まれる分野へ重点を移す。新潟、市川、勝田の各拠点で品種構成や生産体制を見直し、効率生産、増産、古紙調達の多様化、品種統合を検討する。食品・日用品・カード関連などの需要を取り込みながら、国内紙需要縮小の影響を抑える。
競争力強化では、設備のFA(ファクトリーオートメーション)化やAI(人工知能)活用を掲げた。現場作業支援ロボット、構内無人搬送車、操業状況予測制御AI、生産計画作成AI、紙パルプ工場向けアシスタントAIなどを導入し、人材確保難への対応と生産効率化を進める。前中計期間では、大王製紙との戦略的業務提携により製品ラウンド輸送、チップ船相互活用、OEM生産などを実施したほか、鉄道を活用した紙と自動車の異業種ラウンドマッチング輸送、荷積計画AI化による積載効率最適化にも取り組んだ。新中計でも、こうした物流効率化や提携深化が競争力強化の一部となる。
環境分野では、紙パルプ事業と環境事業を組み合わせ、CO2分離・回収、バイオリファイナリー、合成メタン、メタノール、再生可能素材の事業化を検討する。バイオマス燃料の活用や重油からガスへの燃料転換、省エネルギー投資も進める。物流面では、輸出比率の引き上げ、包材事業の拡大、原紙・加工の内製化、工場内搬送の自動化が同時に進むため、国内外の輸送設計と在庫・生産計画の精度が収益改善の重要な要素になる。
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