行政・団体米4PL・輸送管理事業者のマリナー・ロジスティクスは27日、同社が手配する全輸送を対象に、運送会社とドライバーを多段階で確認する検証基準「Sentinel Protocol」を導入したと発表した。貨物が動き出す前に、運送会社の実在性、法令順守状況、ドライバー本人確認、車両確認などを行い、選定過程の証跡を時刻付きで残す仕組みだ。
同社によると、米連邦最高裁が「Montgomery v. Caribe Transport II」の訴訟で、貨物ブローカーが運送会社の選定を巡り、州法上の過失雇用責任を問われ得るとの判断を示したことが背景にある。従来、ブローカー側の防御根拠とされてきた連邦法による広範な免責が、すべての請求に対する包括的な保護にはならないとされ、物流事業者には選定プロセスを文書化し、説明できる体制が求められるとしている。
Sentinel Protocolでは、4つの外部プラットフォームを組み合わせる。「Highway」で運送会社の本人性、FMCSA(米連邦自動車運送安全局)の順守状況、保険の有効性、二重仲介リスクなどを確認し、「GenLogs」で路上センサーネットワークを使って車両の実走行実績や割り当て機材を照合する。「CargoNet」は貨物盗難リスクや危険度の高い輸送レーン、盗難傾向の情報を提供する。「E3 Shield」は出荷時点で運転免許、顔認証、車両写真、VIN(車両識別番号)、位置情報などを確認し、ドライバー単位の本人確認を行う。
米国では貨物盗難も深刻化している。ヴェリスク(米国)が提供するCargoNetの2025年年次分析では、米国とカナダの貨物盗難損失額は推計7億2500万ドル近くに達し、24年から60%増加したという。平均被害額も36%増の27万3990ドルに上昇した。盗難手口は、正規の運送会社情報を悪用するなど、身元偽装を伴う戦略的なものに移っている。
今回の基準は、輸送品質や盗難対策に加え、荷主や3PLが負う法的リスクへの対応を物流管理の一部として組み込むものだ。運送会社、ドライバー、車両の確認を事前に証跡化する仕組みは、米国の輸送手配において、安全管理とコンプライアンスを同時に問う流れが強まっていることを示している。
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