調査・データ矢野経済研究所(東京都中野区)は3日、2026年の国内サイバーセキュリティー市場に関する調査結果をまとめた。25年度の市場規模は事業者売上高ベースで、前年度比9.2%増の1兆9471億円と推計した。26年度は同9.0%増の2兆1220億円を見込む。サイバー攻撃が企業活動の停止や復旧長期化につながる事例が増えるなか、セキュリティー投資はIT部門の個別対策から、事業継続を支える経営基盤として捉えられつつある。
同社によると、生成AI(人工知能)などにより専門知識が乏しくても攻撃手段を利用しやすくなる「攻撃の民主化」や、クラウド、IoT、リモートワークの広がりによって攻撃経路が増加している。中堅・中小企業でも、規模の小ささを理由にリスクを低く見積もることは難しくなっている。
物流分野でも、倉庫管理システム、輸配送管理システム、車両動態管理、受発注データ、荷主とのEDI連携など、業務継続に直結するデジタル基盤が広がっている。サイバー攻撃によりシステム停止やデータ遮断が起きれば、入出庫、配車、納品、請求まで影響が及ぶ可能性がある。人手不足下で業務のデジタル依存度が高まるほど、セキュリティー対策は単なる情報管理ではなく、物流サービスの継続性を左右する要素となる。
調査では、国内民間企業495社を対象にサイバーセキュリティーの成熟度も尋ねた。5段階評価の平均は3.0で、「文書化されたプロセスや手順に基づいて部分的に取り組んでいる」水準にとどまった。レベル4の全社的な取り組みは28.9%、レベル5の継続的改善は9.1%だった一方、レベル1とレベル2も合わせて35.6%を占めた。
同社は今後、AIエージェントを組み込んだ製品や運用の自動化が進むと予測する。マーケットプレイス経由の販売拡大や、2030年前後に想定される量子コンピューターによる暗号解読リスクへの対応も課題になるとみている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。






























