国際欧州連合(EU)とブラジルは12日、ブラジリアで「デジタル・パートナーシップ」に署名した。20年以上にわたる協力関係を基盤に、データガバナンス、人工知能(AI)、デジタルインフラ、接続性、オンラインプラットフォーム、デジタル公共サービスなどの分野で連携を強化する。物流分野では、データ連携やデジタル基盤整備を通じ、国際サプライチェーンの効率化と強靱化につながる可能性がある。
デジタル・パートナーシップは、EUが域外国と進める対外デジタル政策の中核的な枠組みで、共通する優先分野について構造的に協力するための手段と位置付けられている。今回の協定には、欧州委員会のヘンナ・ビルックネン上級副委員長と、ブラジルのアレックス・ジャコメリ・ダ・シルバ貿易促進・科学技術革新・文化担当長官が署名する。
署名後には、欧州委員会の担当部局とブラジルの国家データ保護庁との間で、未成年者のオンライン保護に関する協力を強化する行政協定も結ぶ。EUとブラジルは、デジタル技術の発展による便益を世界でより公平に共有することを掲げ、包摂的でルールに基づく国際的なデジタルガバナンスの形成を進める。
サプライチェーン面では、効率的で強靱なグローバル供給網の構築に向けた共同の取り組みを強める。国際物流では、貿易手続き、データ交換、接続インフラ、プラットフォーム連携の高度化が競争力や安定供給に直結する。EUとブラジルのデジタル協力は、南米と欧州を結ぶ物流・貿易データの信頼性向上や、企業、行政、研究機関の安全なデータ流通を支える枠組みとなる。
両者は2026年1月、データ保護水準が同等であることを確認する相互十分性認定を採択。これにより、EUとブラジルの企業、公共機関、研究者は、追加要件なしに安全にデータを相互移転できるようになった。今回のパートナーシップは、このデータ流通基盤を前提に、デジタル主権、民主的原則、人権を重視しながら、協力分野を広げるものだ。
今後は、定期的な高官協議と専門分野ごとの作業部会を通じて実施する。初回のデジタル・パートナーシップ評議会は今後12か月以内に開かれる見通しで、協力に向けたロードマップを承認する。
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