国際昭和電工は26日、半導体製造用特殊ガスのひとつ高純度亜酸化窒素の供給能力を拡大すると発表した。韓国の斗岩産業(京畿道安城市)と生産委託契約を締結するとともに、ソウル近郊の同社工場内に精製設備を共同で立ち上げる。
年内に設備を完成させ、2015年から販売を開始する。これにより、川崎事業所の年間生産能力1200トンに、韓国での生産委託分600トンが加わり、同社グループの供給能力は1800トンに強化される。
高純度亜酸化窒素は、半導体CVDプロセスで絶縁酸化膜形成用ガスとして使用される特殊ガス。アジア地区の半導体用途需要は年率10-15%で拡大しており、近年はディスプレイ製造時の酸化膜の酸素源としての用途も広がっている。
東アジアでさらに需要が拡大するとみられていることから、今後も供給体制を強化。アジア地区を中心にグローバル展開をさらに進め、拡販に注力していく。