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昭和電工、韓国で半導体製造用ガスの貯蔵能力増強

2022年9月5日 (月)

▲韓国・安城市のガス貯蔵施設(出所:昭和電工)

荷主昭和電工は5日、韓国現地法人の韓国昭和化学品が現地の半導体製造用高純度ガスの需要に対応するため、安城(アンソン)市にある貯蔵施設で能力拡張工事を実施したと発表した。世界的に物流課題が顕在化するなか、安定供給体制を強化するもの。

拡張工事では、2007年に設立した同貯蔵施設の敷地面積を2倍に拡大し、併せて貯蔵能力の増強、事務棟の建て替えを実施。今後は既存施設の改造を進め、従来の2倍まで貯蔵能力を高める。

韓国昭和化学品は韓国で半導体製造用高純度ガス事業を展開する会社で、韓国内の販売、技術・品質サポート、マーケティングを担っている。日本やほかのアジア拠点の製品を韓国へ輸入販売するほか、韓国製品をアジア、米国に輸出する事業も手掛ける。

昭和電工は充てんから出荷・配送、容器の回収、分析保証を、ディーラーを介さずに自社で管理する直販体制が強みの一つで、自社で販売網・物流網を構築している。

同社はエッチングガスで世界トップシェアを有しており、半導体用高純度ガス事業は毎年10%以上の成長を続けており、「韓国での高純度ガスの旺盛な需要に加え、世界的な物流の混乱や物流費用高騰に対応しながら安定供給を維持するためには、韓国内の物流拠点の充実化が喫緊の課題だった」と、貯蔵施設の能力増強に踏み切る理由を説明している。