昭和電工、高純度ガスのアジア供給体制強化を完了

荷主昭和電工は25日までに、アジア地区で半導体製造用高純度ガスの供給体制の強化を完了した。

中国では1月から浙江省にある生産子会社の高純度アンモニア生産設備を増強したが、顧客からの旺盛な需要に対応するため、従来のボンベによる輸送に加えてISOタンクコンテナによる輸送体制の整備を完了し、今月から本格的に運用を開始した。

また、台湾、シンガポールの物流拠点で昨年末までに高純度ガスの備蓄用倉庫の増設を完了させており、これらによって東アジアやASEAN各国への高純度ガスの販売拡大につなげる。併せて日本、台湾、韓国、中国、シンガポールを拠点とする販売・マーケティング機能の拡充を図っており、東アジア・ASEAN各国の顧客ニーズに素早く対応する体制を整えた。

さらに、今後は半導体高純度ガスの製造・供給に加え、使用された高純度ガスの処理も積極的に進めることで、一貫供給体制をさらに強化する。

高純度ガスは、半導体、液晶パネルやLEDなどの製造工程で、酸化膜や窒化膜の形成、エッチング、クリーニングなどの用途に使用されるが、最近では製造拠点が集積する東アジアを中心として需要が拡大している。