ロジスティクス日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は6月30日、東京プリンスホテル(東京都港区)で第16回定時総会を開き、2026年度事業計画や収支予算などを承認した。ことし4月に選任が義務化された物流統括管理者(CLO)への支援策を活動の中核に据え、新たに専門の人材育成プログラムを開発・実施する方針を打ち出した。

26年度の活動方針では「持続可能な社会の実現」を第一の重点項目に掲げた。特定の荷主や連鎖化事業者に選任が義務付けられたCLOの実務対応を後押しするため、荷待ちや荷役時間の短縮、積載効率(ロードファクター)の向上といった具体的なKPI(重要評価指標)の達成に向けた支援を展開する。CLOなどが参画する物流統括管理者連携推進会議(J-CLOP、ジェイクロップ)を通じ、企業間や産学官の枠を超えた取り組みを底上げする。
人材育成の面では、CLOの役割や能力要件を整理し、経営戦略と物流を連携させるための高度物流人材育成プログラムを開発する。あわせて企業価値向上の実現とHRM(ヒューマンリソースマネジメント)推進を掲げ、従業員を重要な人的資本と捉えた採用や人事評価、人材配置のあり方を検討する。新たな常設委員会としてHRM推進委員会を立ち上げ、女性の活躍や若手登用などの課題解決にアプローチしていく。
実務レベルの支援として、現場改善の取り組みを積極的に評価する。今年度で40周年の節目を迎えた全日本物流改善事例大会などを通じ、優れた取り組みを行う企業だけでなく、現場で活動を牽引する個人の支援制度を新設する。J-CLOPが掲げる時間短縮や積載効率向上のKPI達成には現場の改善活動が直結することから、両者を連携させながら業界全体への波及を図る。
LX(ロジスティクストランスフォーメーション)の実現と、業務プロセスや用語の標準化にも注力する。物流用語のJIS(日本産業規格)改正に向け、原案の作成を進める。さらに最新のソリューションを広く普及させる場として、6月24日から25日にかけてマリンメッセ福岡(福岡市博多区)で「九州・東アジア国際物流総合展 INNOVATION EXPO 2026」を開催したほか、9月8日から11日には東京ビッグサイト(東京都江東区)で「国際物流総合展2026」を開催し、物流の可視化や自動化に向けた情報発信を加速させる。
組織基盤の強化に向けては、新規法人会員110社の獲得を目標に掲げた。地域を横断した活動を促進するため、関西支部と中部支部が初めて合同で委員会を開催するなど、全国規模での連携を深める。
任期満了に伴う役員改選では、理事21人と監事2人を選任し、あわせて会長・副会長人事を決定した。会長にはコマツ特別顧問の大橋徹二氏が再任された。副会長にはNIPPON EXPRESSホールディングスの齋藤充会長、ファミリーマートの大野泰執行役員物流本部長、一橋大学の山内弘隆名誉教授が選任された。専務理事には同協会の寺田大泉氏が就いた。
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