行政・団体公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所四国支所は1日、2025年度の四国地区における取適法(製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律)の運用状況と、中小事業者などの取引適正化に向けた取り組みを公表した。
四国地区で処理した取適法違反被疑事件は207件で、このうち206件で勧告または指導の措置を講じた。内訳は勧告2件、指導204件。委託区分では、製造委託などが140件、役務委託などが66件だった。役務委託などには、2025年度から特定運送委託も含まれる。
指導を行った違反行為を類型別にみると、合計353件。このうち、発注内容などの明示義務を定めた手続規定違反は182件で、全体の51.6%を占めた。委託事業者の禁止行為に当たる実体規定違反は171件で、支払遅延が81件、代金減額が38件、買いたたきが35件だった。役務委託などに限ると、実体規定違反56件のうち支払遅延が30件、代金減額と買いたたきがそれぞれ13件となった。
中小受託事業者が受けた不利益については、委託事業者7者から中小受託事業者229者に対し、代金減額分の返還などの原状回復が行われた。
同支所は、四国地区の委託事業者1986人と中小受託事業者8089人を対象に定期調査を実施した。25年度に新規着手した違反被疑事件は208件で、このうち205件は定期調査が端緒だった。中小受託取引では、取引関係への配慮から受託側が自発的に情報提供しにくい面があり、定期調査が違反発見の主要な手段となっている。
取引適正化に向けた取り組みでは、四国支所が取適法などに関する相談532件に対応。取引適正化協力委員からは、取適法施行に向けた準備状況や買いたたき規制に加え、物流事業者との取引、知的財産取引に関する実態について意見を聴取した。
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