拠点・施設清水建設は3日、パネル式と躯体式の利点を組み合わせた新たなパネル冷蔵倉庫システムを開発し、自社開発の冷蔵倉庫「仮称・エスロジ市川II期計画」(千葉県市川市)に初適用すると発表した。同計画は7月1日に着工しており、2028年2月の完成、同年3月の賃貸開始を予定する。
同施設は、同社の賃貸物流施設「S・LOGI」シリーズの第10弾で、シリーズ初の冷凍冷蔵倉庫。規模は地上4階、延床面積は1万3200平方メートル。冷凍倉庫は-25度、冷蔵倉庫は5度を想定し、常温倉庫や一部温度可変区画も設ける。計画地は千葉県市川市塩浜3で、東京中心部から直線距離で15キロ圏内に位置し、国道357号線や首都高速湾岸線・千鳥町、浦安インターチェンジに近い。

▲施設外観(出所:清水建設)
新システムは、建物外周の構造体である「ウォームフレーム」の内側に、冷蔵庫部分の構造体「クールフレーム」を配置する二重架構を採用。地震力を外側のウォームフレームが負担することで、内側のクールフレームは柱の小型化や長スパン化が可能になる。さらに、クールフレーム全体を大型の断熱パネルで囲むことで、気密性や断熱性を高め、冷却効率の改善を図る。
従来型のパネル冷蔵倉庫は、温度帯の細分化やマルチテナント対応に適する一方、断熱パネルと壁・柱・天井の間に施工・保守用の空間が必要となり、倉庫面積や建物高さの面で制約があった。新システムでは、従来型に比べ、最大で建物高さを12%、断熱パネル施工面積を50%、空調負荷を15%削減し、倉庫面積を5%増やせるとしている。
エスロジ市川II期計画では、同じ建築面積の従来型パネル冷蔵倉庫と比べ、建物高さを1.7メートル、断熱パネル施工面積を4500平方メートル、空調負荷を年間250万円超削減する一方、倉庫面積を300平方メートル増やす見込みだ。食品EC(電子商取引)の拡大や温度帯管理の細分化を背景に冷蔵倉庫需要が高まるなか、清水建設は同計画をモデルに、新システムを今後の冷蔵倉庫案件へ提案する。
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