日本郵船、LNG 燃料の自動車専用船2隻を建造

ロジスティクス日本郵船は7日、同社とワレニウス・ラインズが共同株主となっているノルウェーのユナイテッド・ヨーロピアン・カー・キャリアーズ社（オスロ）が、川崎重工業と2隻の自動車専用船の造船契約を締結した、と発表した。

竣工はいずれも2016年後半で、液化天然ガス（LNG）と重油を燃料として使用可能な二元燃料エンジンを採用、LNG燃料で航行できる世界初めての自動車専用船となる。

投入先として予定している北海・バルト海域では、主にLNG燃料で航行させることを想定。これにより、二酸化炭素（CO2）や窒素酸化物（NOX）の排出が重油に比べて大幅に減少するとともに、粒子状物質（PM）と硫黄酸化物（SOX）の排出量をほぼゼロとすることができるため、同海域で15年1月から導入が決定している厳しい硫黄分排出規制をクリアできる。

また、トラックや建設機械などの大型車両も積載可能な構造強度を持つほか、最高水準の耐氷仕様を採用する世界最大級の自動車専用船のため、厳しい氷海域となる冬季のバルト海でも年間を通じて安定的な輸送が可能。