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UPU、制度変更の準備期間が国際郵便網左右

2026年10月27日 (火)

国際万国郵便連合(UPU)は26日、2025年8月から26年7月までの国際郵便動向を分析し、関税制度などの政策変更では、十分な周知期間と関係国・事業者間の調整が国際郵便網への打撃を抑えるうえで重要だとの見解を示した。地政学的な混乱と異なり、制度変更に伴う輸送量減少や郵便ルートの閉鎖は、事前準備によって一定程度緩和できるとしている。

分析では、期間中の国際郵便取扱量全体は1.4%増えた一方、国別では83%が国際郵便量を減らした。国・地域間の輸送量の中央値も10%減少しており、一部の大規模ルートが全体の数字を押し上げている構図が浮かんだ。

期間中には、地政学要因1件と政策要因2件の計3つの大きなショックが発生した。26年3月に西アジアで紛争が発生した際には、国際郵便の発送重量が43.5%、到着重量が47.8%減少し、発送ルートの中央値は同月に51.4%縮小した。航空輸送力の低下や経由ルートの制約、保険料上昇などが影響し、280の発送ルートが停止した。その後、航空輸送力の回復に伴い、3-6か月で一部ルートが再開した。

政策変更では、米国が25年8月に少額輸入品に対する免税措置を撤廃し、原産地別関税を導入した影響が大きかった。制度変更月の郵便量は70%減少し、40を超える発送元からのルートが消失した。1年後までに30ルートが再開したものの、完全な復旧には至っていない。

一方、EUが26年7月に域外からの輸入品へ1個当たり3ユーロの一律関税を導入した際は、取扱量が31%減少したものの、既存ルートの閉鎖は発生しなかった。UPUは、米国の制度変更では準備期間が1か月だったのに対し、EUでは7か月の周知期間が設けられたことが、事業者側の対応力の差につながったと分析する。

UPUは、国際郵便ルートの閉鎖が進めば、越境EC(電子商取引)を利用する中小事業者や個人にとって、低コストで世界につながる物流手段が失われるおそれがあると指摘。今後の制度改正では、税制や通関ルールの変更内容だけでなく、実施までの猶予期間や各国間の調整も国際郵便網の維持を左右するとしている。

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