荷主慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)とウイングアーク1stは27日、国や企業をまたいで流通する電子データの真正性や信頼性を確保する「デジタルトラスト基盤」の実証実験を開始した。製造や物流、エネルギーなどのサプライチェーンで、安全にデータを共有できる仕組みの構築を目指す。
国際取引では現在も紙ベースの文書が多く、国や企業をまたぐたびに確認や転記、承認、証明などの作業が発生している。今後、企業間で流通するデータ量が増え、AIによる自動処理が広がることを見据え、データの発行元や発生時刻、改ざんの有無を確認できる仕組みが必要になるとしている。
実証では、企業間で共有する電子データについて、作成元や提供元を確認し、改ざんの有無を検証する仕組みを検討する。電子署名、タイムスタンプ、eシールなどの技術を使い、データの信頼性を担保できるかを検証するとともに、国ごとのデジタルトラスト基盤を接続した場合の技術要件や、既存の企業間データ連携基盤との接続方法も整理する。
ウイングアークは、電子データの存在時刻や発行元、改ざんの有無を証明する「Trustee」のeシールとタイムスタンプを提供する。実証はデジタルトラスト事業を手がけるサイバートラストとも連携して進める。
両者は、国境を越えたサプライチェーンで企業間データを安全に流通させ、将来的にはAIによるデータ処理の自動化につなげることを想定する。国内外のデジタルトラスト基盤を相互接続できる仕組みを検証し、国際的なデータ連携への適用可能性を探る。
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