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新東工業、蓄熱燃焼式排ガス浄化装置をパッケージ販売

2014年5月23日 (金)

荷主新東工業は22日、大気汚染防止法によるトルエンやキシレンなどのVOCガス(揮発性有機化合物)の環境リスクを低減するため、現地据付工事を1日で完了できる高性能なパッケージタイプの小型排ガス浄化装置「デオサーモ」の販売を開始したと発表した。

2008年度に日本産業機械工業会の優秀環境装置会長賞を受賞したコンパクトタイプに続き、これまでのシリーズ化のラインナップと同等性能を持つ装置として開発した。輸送機用機械などの塗装工程や接着業界、グラビア印刷業界、化学業界などのコンバーテイング関連業界などで需要を見込む。

これらの業界で特にターゲットとする事業所は、高濃度VOCガスを小風量で局所的に排気する工程で利用できるほか、VOC濃縮装置との組み合わせで低濃度・大風量の排気工程にも幅広く適用できる、としている。

製造工程で排出されるVOCガスを800度以上の高温で燃焼させ、酸化分解することが可能で、VOCガスが800度に暴露される前後で2室に仕切られたハニカムセラミック製の蓄熱体を通過させ、VOCガスを燃焼分解、分解効率は95%から99.9%を達成した。

需要家サイドでは、(1)装置を完成品として出荷できるため、現地工事1日で据付けが可能で据付け時間を大幅に短縮(2)装置を構成する部品(燃焼室、蓄熱体、切り替えダンパー、送風機、制御盤)がすべて一体構造のパッケージタイプとなっており、コンパクトで設置後の移設も容易(3)小風量帯の範囲で、VOCガスの処理風量を5段階の適用が可能(4)蓄熱体を横向きに配置したことで低床・低重心のため、架台、屋上での設置や軽微な基礎工事で設置が可能——といったメリットがある。

装置は、VOCガスの処理風量に応じて5機種をラインナップしており、初年度は2億5000万円、次年度4億円の年間売上を見込む。