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J.D.パワー、コールセンター満足度調査結果を発表

2014年6月10日 (火)

調査・データJ.D.パワーアジア・パシフィック(東京都港区)は10日、コールセンター満足度調査の結果を発表した。直近1年以内に企業のコールセンターに問い合わせた一般消費者を対象に、企業のコールセンターに対する満足度を聴取するとともに、活動実態を調べた。4月にインターネット調査を実施し、1万2001人から回答を得た。

コールセンターを利用した企業の商品・サービスを「今後も利用したいと思うか」や「その企業を知人・友人や家族に勧めようと思うか」について聞いた結果、ロイヤルティに関しては、コールセンターへの満足度が1000点満点中800点以上と特に高い層の59%が「非常にそう思う」と回答。満足度の低下に伴い、その割合は低下し、満足度が500点未満と特に低い層では7%となった。

推奨意向については、満足度が800点以上と特に高い層の27%が「非常にそう思う」と回答し、500点未満では3%と顕著な低下を見せた。

この結果を踏まえ、同社は「コールセンターへの満足度が高い人はその企業の商品・サービスへのロイヤルティも高いという傾向は過去二回実施と同じ状況であったが、今年は推奨意向に関しても、同様の傾向が見られることがわかった」とした上で、「高い顧客満足度を保つことによって、その企業の商品やサービスの継続利用促進、満足度の高い顧客を介した新規顧客獲得に寄与し、企業そのものの利益に貢献する機能があることがうかがえる」と指摘した。

また、コールセンター利用前後で対象企業が提供するほかのチャネル(FAX、郵送、ホームページ掲載情報、インターネット経由のサポート、メール、SNSの企業公式アカウント、窓口・支店、その他)を利用したかどうかを聴取した結果、コールセンター利用前にほかのチャネルを利用した人の割合は、昨年実施の調査から7.4ポイント増えて24%となった。

他チャネルの中でもホームページ掲載情報、インターネット経由のサポートの利用増加が見られたことなどから、「コールセンターに連絡してくる時点では既に、ある程度の情報を把握している、あるいはインターネット経由で手続きをしようと試みたが完了しなかったなど他チャネルで得られなかった情報をコールセンターで得られることや、他チャネルで解決できなかったことが解決できるといった、コールセンターへの期待値の高い顧客が増加している」と分析した。

コールセンターを利用する理由としては、全体の半数以上が「直接話せば確実に用件を済ませられるから」、4割近くが「迅速に解決できるから」と回答しており、コールセンター利用前に企業ホームページなどを利用する顧客が増加していることも分かった。

同社は「これらを併せて考えると、コールセンターでは顧客の要望や求める情報を的確に捉えつつ、迅速に対応することのできる質の高いサービスが期待されていることがわかる」としている。