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仏エアバス、欧州でA350-900のETOPS180分超の認可

2014年10月16日 (木)

ロジスティクス欧州の航空機メーカー、エアバス(仏トゥールーズ)は16日、最新鋭のA350-900が欧州航空安全庁(EASA)から180分超のETOPSの認可を取得したと発表した。

ETOPSは民間旅客機の安全性を確保するためのルールで、国土交通省はETOPSを「双発機による長距離進出運航」として実施承認審査基準を設けている。

初号機の就航前にこのレベルのETOPSが承認されたのはA350XWBが初めてで、A350XWBを運航する航空会社は、双発機の中で最も効率的で確実な直線の長距離路線を飛行できるようになる。同社は今後、米連邦航空局(FAA)による認可も取得する考え。

基本仕様で180分のETOPSを含んだ今回の認可は、航空会社の選択に応じて、300分のETOPS、370分のETOPSも可能となる。代替空港までの距離を最大2500海里(4630キロ)まで延ばすことができる。この距離を時間にすると、通常の環境下でエンジンが1基不作動になった状態の飛行速度で、代替空港まで最大で370分の地域を飛行できることに相当する。

今回のETOPS認可によって、運航会社は180分のETOPS規定では飛行できなかった新しいより直線的な航路を飛行することができるようになる。370分のETOPSでは、オーストラリア、南アフリカ、南米間といった新しい路線の運航も可能。また、300分のETOPSは、東南アジアから米国、オーストラレーシアから米国といった北・中央太平洋上を飛行する、より効率的な大洋横断路線を運航できる。

既存の路線(最大180分のETOPS)を飛行している運航会社は、より直線的で燃費効率の良い航路を利用することができ、飛行時間を短縮するとともに、代替空港の選択肢も増えることとなる。