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日本フルハーフ、ISOコンテナ使ったデータセンター開発

2011年4月27日 (水)

メディカル日本フルハーフ(神奈川県厚木市)は27日、ISOコンテナデータセンターを開発し、IT業界での需要に対応すると発表した。

 

同社は1967年から海上コンテナを、リーファー(温度管理)コンテナは68年から製造している。生産量はピーク時で年間1万台生産した実績がある。このISO国際規格海上リーファーコンテナの製造技術と、これまでに培った経験を活用し、ISOコンテナデータセンターを生産する。

 

ISOコンテナは、高密閉・高断熱構造であることから、直接屋外設置が可能なほか、幅広い環境に対応可能。ISO規格により国内だけでなく世界中どこへでも即時に運ぶことができ、建屋型データセンターと比べ設置コストが少なく、運用開始までの期間が3か月程度に短縮できる利点がある。空調効率が良いため、消費電力を削減できるといった特徴もある。

 

現在開発中の20フィートプロトタイプコンテナは、外気温度マイナス20度から40度の幅広い環境で運用でき、間接外気冷却を取り入れた新空調システムにより、業界トップクラスのPUE1.1を達成する。

 

コンテナの筐体だけでなく、空調・ラック(8台)・電源設備・監視機能などを一体化したモジュールとして、国産初のISOコンテナデータセンターの発売を目指す。

 

最近では、東日本大震災の被災地で使用されている医療用拡張型コンテナ、中東に輸出され新鮮な野菜を人工的に供給するコンテナ野菜工場など、ISO規格コンテナを基軸にした機動性などが注目され、物流分野以外からの引き合いが増えているという。

 

震災以後、企業は事業継続計画対策、再構築を迫られており、クラウドコンピューティングの需要も急増しつつあることから、電力不足対応のために社内情報システムをデータセンターに預けたい企業の需要や、データセンターが集中する首都圏から他地域へ移設したいというリスク分散の需要に対応していく。

 

6月8日から10日まで幕張メッセで開催される「InteropTokyo2011」にISOコンテナデータセンターとエアサスペンション式専用トレーラを展示する。