ピックアップテーマ
ロジスティクス
日本郵船と伊藤忠商事は15日、ブラジル国営石油会社のペトロブラス社向け超大水深プレソルト層生産用FPSO事業に参画すると発表した。
両社が新たに設立した合弁会社（日本郵船59.32％、伊藤忠40.68％）を通じ、オランダのSBMオフショア社、ブラジルのケイロス社」と共同でFPSO（浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備）を保有・操業する合弁会社を設立。
ペトロブラス社を開発オペレーターとするブラジル沖BM-S-11コンソーシアムとの間で20年間のFPSO長期傭船契約、FPSOの操業を請け負うオペレーション・サービス契約を締結したもの。これにより、日本郵船はFPSO、陸上操業事務所に人員を派遣し、FPSOの操業に本格的に参画することになる。
今回のFPSOは、大型原油タンカーを改造して建造され、完工後に「FPSO Cidadede Paraty」と命名、ブラジル沖合超大水深プレソルト層にあるルラノルデステ油田の開発に投入されることになる。
FPSOは、SBM社によりシンガポールで船体を改造後、ブラジル国内造船所での船上プラント機器搭載工事を終え、2013年第2四半期からルラノルデステ油田で原油生産を開始する。
また、FPSO建造資金の調達のため、日本国内外の12行で構成される市中銀行団との間でプロジェクト・ファイナンスによる総額10億米ドルの長期融資契約を締結した。
日本郵船と伊藤忠商事は、FPSO事業への参画をブラジルでの海洋資源開発に参画するステップとし、「さまざまな案件への取り組みの検討を進めていく」としている。
