ロジスティクスチェンジホールディングス、東光コンピュータ・サービス(秋田県大館市)、エアロネクスト(東京都渋谷区)、NEXT DELIVERY(ネクストデリバリー、山梨県小菅村)の4社は12日、共同企業体として秋田県の「ドローン等を活用したクマ対策実証事業業務委託」に採択されたと発表した。既存の物流ドローンの遠隔運航基盤をクマ対策へ転用し、巡回監視や早期発見、警戒エリアの監視、アラート発信などを実証する。
秋田県ではクマによる人身被害や市街地への出没が相次いでおり、広域を継続的に監視できる手段の確保が課題となっている。今回の実証では、NEXT DELIVERYが全国11地域で運用する新スマート物流「SkyHub」(スカイハブ)の遠隔運航体制を活用する。クマ対策専用の運航チームを新設せず、既存の運航員や機体、管制システムに新たな業務を追加する形とし、専任人員の確保や新規設備投資を抑える。
具体的には、秋田県内のクマ出没地域や里山、市街地周辺でドローンを遠隔・自動航行させ、出没エリアの巡回監視や早期発見を行う。山際部や集落周辺では警戒エリアを設定し、検知情報を基にしたアラート発信の仕組みも検証する。AI(人工知能)を活用したクマの識別や検知と、遠隔運航を組み合わせることで、広範囲を少人数で監視できる体制の構築を目指す。
NEXT DELIVERYは、国のレベル3.5飛行に対応した遠隔自動航行をこれまで1800回以上実施している。実証では、物流向けに整備した運航ノウハウを鳥獣対策へ横展開する。平時は物流、必要に応じてクマ対策や防災にも同じ機体や運航基盤を使う「デュアルオペレーション」の成立性を検証し、運用ガイドラインの策定も進める。
4社は、既存インフラを複数用途で使うことで運用コストを抑え、自治体が継続しやすい仕組みにする考え。実証で得たデータや運用知見を基に、秋田県内に加え、クマ被害に直面する他地域への横展開も検討する。平時の物流に使う機体や遠隔運航基盤を鳥獣対策や防災にも共用し、専用設備や人員を新たに抱えない運用モデルの構築を進める。
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