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大型車の脱輪事故2.6倍増、国交省が注意喚起

2015年8月28日 (金)

行政・団体国土交通省は28日、大型車のホイール・ボルトが折れて車輪が脱輪する事故が増加しているとして、大型車のユーザーを対象とした注意喚起、タイヤ専業店と連携した周知・啓発運動などを行うと発表した。

国交省がこのほどまとめた、大型車のホイール・ボルト折損事故発生状況(2014年度)によると、発生件数は13年度の2.6倍となる45件と急増しており、このうち4件の人身事故が発生、3年連続の増加となった。

昨年11月から15年3月までの冬期に30件と多発しており、特に1月は9件と集中発生。積雪地域で発生率が高くなっていた。発生原因はホイール・ナットの締付力不足、一定走行後の増し締めの未実施、日常点検整備での確認不足、スチールホイールにアルミホイール用のボルトを使用するなどホイール・ボルトなどの誤組み――などが多いとみられている。

こうした結果を受け、同省は事故防止対策として、冬タイヤへの交換時期直前の10月頃から大型車ユーザーに「適切な車両管理」による事故防止を図るよう、改めて注意喚起することにした。

また、事故発生直前のタイヤ脱着作業の実施者別でみると、大型車ユーザーがおよそ半数を占めるものの、タイヤ専業店が2割あることから、大型車ユーザー、整備事業者に加え、新たにタイヤ専業店の団体である全国タイヤ商工協同組合連合会の協力を得て、会員事業者への適正作業の徹底、大型車ユーザーに対する周知を行う。

さらに9月、10月を強化月間として実施する「自動車点検整備推進運動」の中で、大型車ユーザーに対して、ホイールの取付状態などの重点点検を実施するとともに、大型車ユーザーに対する研修・講習などの機会を捉え、大型車のホイール・ボルト折損による車輪脱落事故防止、周知・啓発を行う。