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デンソー、アイドルストップ用スターター開発、待ち時間1.5秒短縮

2011年9月14日 (水)

産業・一般デンソーは14日、アイドルストップシステム用の新型始動装置「タンデム・ソレノイド・スターター(TSスターター)」を開発したと発表した。

 

このスターターは、ピニオンギヤ(スターター先端の歯車)の押し出しとモーター駆動を独立で制御する世界初の構造を採用することで、同社の従来品と比べ、エンジンを再始動する際の待ち時間を最大1.5秒程度短縮し、円滑な始動フィーリングを実現した。

 

一般的にスターターは、エンジン始動時にそのピニオンギヤが押し出され、リングギヤ(エンジン側の歯車)と噛み合い、モーターの動力をピニオンギヤを通じてエンジンに伝えることでエンジンを始動させる。ピニオンギヤの押し出しとモーターを回転させるための通電が連動する構造を採用する従来スターターは、車両が停止してもエンジン(リングギヤ)が惰力で回転する間は、再始動するための作動を開始することができず、最大1.5秒程度の待ち時間が発生する場合があった。

 

今回開発したTSスターターは、エンジン回転数が高い場合は、モーターを通電しピニオンギヤ回転を上昇させ、リングギヤ回転と近づいた状態でピニオンギヤを押出す、またエンジン回転数が低い場合は、ピニオンギヤを先に押出し、その後モーターを通電させるというようにエンジン回転数に応じてそれぞれの作動を制御することで、エンジン回転中でも始動を可能とした。