三菱重工サーマル、CO2採用の冷蔵倉庫向けユニット

サービス・商品三菱重工サーマルシステムズは5日、環境性能と高効率化を図った業務用ノンフロン冷蔵冷凍コンデンシングユニット「HCCV1001」を開発したと発表した。冷蔵冷凍倉庫やスーパーマケット向けに来年4月から販売開始する。

この製品は、独自のCO2二段圧縮機スクロータリーをはじめとした先進的な冷熱技術を活用することで、環境に対する配慮と高効率化を実現した。

10馬力タイプとし、使用するCO2冷媒はオゾン層破壊係数ゼロ、地球温暖化係数（GWP）1と、現在広く使われているフロンや代替フロンに比べ、オゾン層保護と温暖化を抑制。冷媒搬送圧力に中圧域の圧力を採用することにより、現地の施工費低減につなげている。

使用周囲温度はマイナス15度からプラス43度、使用温度範囲はマイナス45度からマイナス5度で、多様な冷蔵・冷凍のニーズに対応する。

スクロール圧縮機とロータリー圧縮機を組み合わせた二段圧縮機スクロータリーを採用し、高圧力比に有利なスクロール圧縮機構を高段側、低圧力比に有利なロータリー圧縮機構を低段側に配置。中間圧部に気液分離器を設けたガスインジェクションを採用することにより、冷凍能力を確保するとともに全運転領域での高効率化を実現している。

また、最大配管長を同能力のフロン冷媒採用機と同じ100メートルとすることで置き換えを容易としている。さらに、同社のビル用マルチエアコン室外ユニットと同一の外形を採用することで、コンデンシングユニットとの混在設置も可能にした。

（画像：三菱重工サーマルシステムズ）