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薬物乱用者の通常使用量で5003万回分、財務省調べ

空港・港湾で摘発した密輸覚せい剤押収量が過去最高

2017年2月23日 (木)

ロジスティクス財務省のまとめによると、2016年の1年間に全国の税関が空港や港湾で取り締まった不正薬物の密輸入などの関税法違反事件で、不正薬物全体の押収量は15年の3.2倍となる1649キロと大幅に増加し、1999年の2186キロに次ぐ過去2番目に多かったことがわかった。摘発件数は892件で前年から53%減と半減した。

このうち覚せい剤事犯の押収量は1501キロで前年比3.6倍と不正薬物全体の増加割合を上回り、過去最高を記録。摘発件数も104件(25%増)と増加した。1501キロは薬物乱用者の通常使用量で5003万回分、末端価格にして1050億5500万円に相当する。

16年は一度の押収量として過去最高となる600キロの密輸入をはじめ、大口事犯が多数摘発された。1件当たりの平均押収量は14キロ(2.8倍)に急増。密輸仕出地に局地化の傾向が見られたほか、台湾の台頭が目立った。摘発件数の上位5か国・地域の構成は前年から変化がなく、押収量は上位3か国・地域で全体の9割以上を占めた。

大麻事犯は押収量が9キロ(75%減)と大幅に減少。摘発件数は118件(3%減)と増加傾向が止まったものの、依然として高水準を維持している。指定薬物事犯は摘発件数477件(前年比67%減)と大幅に減少も高い水準。押収量は19キロ(前年比53%減)と半減した。