荷主三菱重工業は12日、同社グループの三菱重工マリンマシナリとフィンランドのバルチラ社が、新たな船舶向け省エネシステムの共同販売について覚書を締結したと発表した。
この省エネシステムは、三菱重工マリンマシナリが取り扱う省エネ発電システムとバルチラ社が取り扱う軸発電装置を併せて活用することで可能になるソリューション。バルチラ社が保有する特許技術を用いた両社機器の連係で、大容量の発電・プロペラ推進の加勢ができるようになり、より効果的な船舶の省エネ運航や、エネルギー効率設計指標であるEEDIの改善を図ることができる。
例えば、三菱重工マリンマシナリのパワータービン発電機と組み合わせることで、2ストローク主機エンジンからの抽気ガスを動力源とした500キロワットから2000キロワットの省エネ電力を、バルチラ社の軸発電装置を介して船内に供給することができる。
また、ハイブリッド過給機などの三菱重工マリンマシナリが保有する各種省エネ発電システムと軸発電装置の連係も可能としている。