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商船三井、LNG再気化で冷熱発電しCO2削減へ

2021年8月18日 (水)

タービン発電機イメージ図(出所:三菱重工マリンマシナリ)

環境・CSR商船三井は、韓国の大宇造船海洋と共同開発中の「再ガス冷熱発電システム」の実証試験に成功したと発表した。洋上でLNGを再気化し、陸上パイプラインに高圧ガスを送出する「浮体式LNG貯蔵再ガス化設備」(FSRU)に関する取り組み。商船三井が推進する、環境対応型のビジネスモデル構築に向けた施策の一環だ。

同システムにより、FSRUが再ガス化を行う場合に排出する二酸化炭素排出量を、従来比で50%削減可能になる。システムに使用するタービン発電機は、三菱重工マリンマシナリ(長崎県長崎市)が開発した。

これまでFSRUが洋上でマイナス160度のLNGを再気化する際には、発生する冷熱を海水に排出していたが、同システムではLNGの冷熱を低沸点の熱媒体に移し、温度差で発生する蒸気を利用してタービンを回して発電する。FSRU自らが必要とする電力を賄うための燃料や、FSRUからの二酸化炭素排出量を削減することが可能になる。

商船三井は現在、アフリカのセネガルにおいて、LNG運搬船から供給されるLNGを船上のFSRUで再気化して発電船に送り、発電船からセネガル国内に送電するプロジェクトに取り組んでいる。