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いわき市の化学メーカー5社、6月から共同配送

2018年5月16日 (水)

荷主クレハは16日、福島県いわき市に生産拠点を構える化学メーカー5社による共同配送を6月1日から開始する、と発表した。共同配送の運用は三菱ケミカル物流(東京都港区)に委託する。

参加するのはクレハのほか、生産有機合成薬品工業(東京都中央区)、城北化学工業(渋谷区)など4社。6月1日に市内の生産拠点から出荷する小口貨物を対象に、共同配送をはじめる。

同社は「近年の物流環境は、トラックドライバーの不足やそれに伴う運賃の高騰、輸送品質の低下(遅配、誤配、破損など)などにより、荷主にとって非常に厳しいものとなっている」と、共同配送に乗り出したきっかけを説明。物流コストの削減、安定した輸送の確保、物流品質の向上を図るため、いわき市に生産拠点を構える荷主が主導して共同配送システムを構築し、6月からの運用に漕ぎ着けた。

今回の取り組みは「発着地域が特定された従来の共同配送」と異なり、全国の配送先を対象としたもので、いわき市好間工業団地に集荷拠点を設け、当面は貨物量の多い埼玉県、神奈川県に中継拠点を配置。荷主からの貨物をミルクラン輸送で集荷拠点に集め、この拠点から埼玉県、神奈川県の中継地点まで共同配送の専用便で輸送、ほかの地域向けにはこの集荷拠点から路線便で対応する。

今後は「混載可能であれば化学メーカー以外の貨物も取り扱う」方針で、さまざまな業種の荷主の参加を募る。取り扱い貨物量の増加に合わせ、中京・阪神地区に中継拠点を設置したり、専用便による輸送を拡充したりといった計画もある。