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福岡運輸、独自開発のバース予約システム本稼働

2018年12月19日 (水)

ロジスティクス福岡運輸ホールディングス(福岡市博多区)は19日、中核事業子会社の福岡運輸が年明け1月から自社開発の「バース予約・受付システム」の本格稼働に入ると発表した。このシステムを活用してトラック乗務員の待機時間の解消を図りながら、物流効率を高める狙い。

まずは基幹拠点の東京支店(川崎市川崎区)と福岡支店(佐賀県基山町)の2拠点で稼働させ、段階的に拡大していく。

同社の倉庫は朝の時間帯に地域内の集配業務を担う車両への積み込み作業を行い、日中は保管貨物の入庫、夕方から夜間にかけて集配車両の荷降ろし、幹線トラックへの積み込み、深夜から早朝にかけて幹線トラックの中継荷降ろし――と、1拠点が複数の用途を担っていることから、限られたバースやスペース、作業員の適切な管理が効率化のカギとなる。

そこで、流通型と保管型の拠点における受付情報を一元的に管理し、バースの使用状況を可視化して「状況に応じたバース運営」ができるよう、新システムを開発したという。

システムは予約、受付、バース自動割当、乗務員通知・誘導の4機能で構成し、倉庫管理者、作業員、ドライバーの視点を重視して「待機時間がない」とみなす時間帯には予約機能を停止、残る3機能で運用する。車両の混雑が激しく「状況に応じた順番の入れ替えが必要」なタイミングでは、受付機能だけを稼働させ、割当・呼出は「人が臨機応変に判断して電話呼出を行う」といった、柔軟な運用を行う。

ドライバー側は拠点に備え付けられた受付機のほか、自らの携帯電話やスマートフォンを使用して受付を行うことが可能で、専用アプリをダウンロードせずに利用できるのが特徴。通知についても確実な情報伝達を重視してショートメッセージ機能を採用した。また、ドライバーが遠隔地からでも確認できるよう、進捗状況をリアルタイムで公開する。

今後は輸送・倉庫・動態管理といったシステム群との連携を進め、貨物の集荷から納品までの全段階の可視化を目指すとしている。