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4-6月の業種別荷動き指数、マイナス業種が3分の2占める

2012年7月30日 (月)

ロジスティクス日通総合研究所は30日、4-6月期実績をベースとした企業物流短期動向調査(日通総研短観)の結果を発表した。

 

業種別荷動き指数は15業種中プラスが5業種、10業種がマイナスとなった。7-9月見通しでは、11業種で荷動き指数が上昇するものの、プラス業種は5業種にとどまり、残り10業種がマイナスを示すと予想。全体的に持ち直しの動きがみられるものの、依然として広範囲の業種で荷動きの停滞が続いていると指摘した。

 

輸送機関別利用動向指数は、すべての輸送機関でマイナスとなった。前期(1-3月)実績との比較では、鉄道コンテナで7ポイント、内航コンテナで5ポイント上昇する以外に大きな動きはみられなかった。7-9月見通しでもプラスの輸送機関はなく、一般トラックなど4輸送機関で小幅ながら利用動向指数の改善が見込まれるものの、いずれの輸送機関でも、利用回復に向けての足取りが引き続き重いと分析した。

 

輸出入貨物量の荷動き指数は、外貿コンテナで前期(1-3月)実績よりも改善がみられ、輸入ではプラスに浮上したが、国際航空では小幅な低下がみられた。7-9月見通しは、外貿コンテナ・国際航空の輸入で小幅な上昇がみられる一方、外貿コンテナ・国際航空の輸出では小幅ながら下降する見通しで、外貿コンテナの輸入以外は引き続き荷動きの減退傾向が強いとした。

 

在庫量と営業倉庫保管量は、すべての動向指数がマイナスとなった。前期(1-3月)実績と比較すると、原材料在庫、製品在庫では動向指数が若干上昇したが、営業倉庫保管量では大幅に低下。7-9月見通しは、いずれの動向指数も悪化し、引き続きすべてがマイナスとなるため、再び在庫圧縮、営業倉庫保管量削減の方向に進むとの見通しを示した。

 

運賃・料金の動向指数は、内航海運(+5)以外の機関ではゼロ水準±2の範囲内に収まり、ほぼ現状維持の傾向が強い結果となった。前期(1-3月)実績との比較では、動向指数は小幅の変化で推移。7-9月見通しは、内航コンテナでは+5と横ばいで推移し、運賃はやや上昇方向に動く見込み。その他の機関では動向指数はゼロ水準±1の範囲内にとどまり、総じて運賃・料金水準の大幅な変動は見込めないと分析した。

 

物流コスト割合の動向指数は、全15業種中12業種がプラスで、業種全体では+4と、前期(1-3月)実績からは弱含み横ばいで推移。7-9月見通しでは、プラスの業種が8業種に減少し、業種全体の動向指数は弱含み横ばいで推移して+3になると予測。この結果、物流コスト割合の増勢は弱まるとした。

 

国内向け出荷量荷動き指数は、前期(1-3月)実績より2ポイント上昇して、△5となった。また、7-9月見通しでも2ポイント上昇するものの、△3と引き続き水面下の推移が見込まれ、荷動きの停滞が続くと予想した。

 

■詳細は下記URLを参照。
http://www.nittsu-soken.co.jp/report/trend/file/tankan-zenbun2012-6.pdf