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帝国データバンク調べ

2月の景気動向は全業界で悪化、今後は後退ムード

2020年3月4日 (水)

調査・データ帝国データバンクが4日に発表した景気動向調査(有効回答1万704社)によると、2020年2月の景況感は10業界すべてが悪化する結果となり、景気DIは38.7(前月比3.2ポイント減)と、5か月連続で悪化した。「運輸・倉庫」の景気DIは、前月比5.5ポイント減の34.0となり、3か月連続の悪化となった。

▲全国の景気DI(出所:帝国データバンク)

「運輸・倉庫」は、新型コロナウイルスの影響で旅行客が減少し、旅行業やバス、タクシーなどの自動車運送業の景況感が急速に悪化したほか、中国向けの輸出入が減少するなか、民間住宅向けの建築資材などで納入の遅れがみられるなど、日本国内の荷動きも停滞した。景気DIは3か月で11.1ポイントの減少、1年前からは14.3ポイントの減少と、急速に悪化した。

先行きについて物流関係者からは、「新型コロナウィルスの動向次第なので分からない」「中国からの輸入貨物がどうなるのか全く分からない」「市況が上昇する好材料がない」など、感染拡大による影響で先行きが見通せないとの声が寄せられた。一方で少数意見の中には「東京五輪関連の仕事が増加する」と、明るい面をとらえた意見もあった。

その他の業界は、「製造」が34.9(2.7ポイント減)で10か月連続の悪化、「卸売」が34.4(3.5ポイント減)で5か月連続の悪化、「サービス」が45.1(4.4ポイント減)で2か月ぶりの悪化となった。

▲1年後までの景気動向予想(出所:帝国データバンク)