ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

JR貨物、鉄道事業の損失改善し総合物流へ第一歩

2020年5月15日 (金)

財務・人事日本貨物鉄道が15日に発表した2020年3月期の連結決算は、売上高1989億円(前期比3.8%増)、営業利益100億円(73.2%増)、最終利益50億円(前期損失2億800万円)と、「平成30年7月豪雨」の影響で最終赤字を計上した19年3月期から業績を回復した。

鉄道事業は、部門売上1778億円(6.4%増)、部門損失12億円(前期損失53億円)。「平成30年7月豪雨」からの回復と収益性の高い関西-九州間の輸送力強化で黒字を回復する見込みだったが、「令和元年東日本台風」で東北線が2週間以上にわたり寸断されたことで当初の計画通りには進まなかった。

▲(左)東京レールゲートWEST(右)EAST

一方で、前年の災害を機に再検討を進めていた事業継続計画(BCP)が生き、東日本台風時には円滑に代替輸送体制を構築し、被害を最小限にとどめた。また、20年2月には同社初のマルチテナント型物流施設「東京レールゲートWEST」を竣工。総合物流企業への進化に向けて第一歩を踏み出した。

▲DPL札幌レールゲート

今期は6月に「DPL札幌レールゲート」(22年5月竣工)を、11月に「東京レールゲートEAST」(22年8月竣工)を着工する計画で、その他の東北・東海・関西・九州でも物流施設開発の候補地調査・検討に着手する。業績予想は新型コロナウイルスの影響により開示を見送った。