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トラックの事故削減目標未達、関運局が業界に要請

2020年8月28日 (金)

調査・データ関東運輸局は27日、2019年に関東で発生した事業用自動車の交通事故が削減目標に達しなかったことを公表し、これを受けて同日付でバス・ハイヤー・タクシー・トラックの業界団体に対し、さらなる事故防止の徹底を図るよう要請したことを発表した。

16年に策定した関東地域の1年ごとの削減目標に対し、19年でクリアしたのはハイヤー・タクシーの死者数のみ。事業用自動車の合計では、死者数の目標値70人に対し実績は93人、人身事故の目標値8100件に対し実績は1万977件だった。

また20年に入り、既にバスによる死亡事故が3件発生し、事業用自動車の飲酒事故が5件発生していることから、「バスの死者数」(目標0人)と「飲酒運転ゼロ」は達成できないことが明らかになっている。

19年のトラックによる人身事故件数は18年に比べて減少したものの、目標値の4746件に対し5928件。死者数は18年より1人増えて78人(目標66人)という結果だった。

▲トラックによる人身事故発生件数の推移(出所:関東運輸局)

関東運輸局では、関東の事業用自動車による事故件数は堅調に減少しているとしながらも、19年の交通事故死者数は全国の減少率と比べて関東の減少率が鈍いことを指摘し、業態別に注意を呼びかけた。

トラックは、追突事故が全体の41%を占め、次いで交差点での事故や横断中の人に関係した事故が33%と多い。大型車の事故件数は右折時に比べて左折時の事故が多く、死亡事故の26%が左折時に発生している。