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日本、現存船に新造船並みの燃費性能義務付け提案

2020年10月8日 (木)

▲交渉を担当した岩城環境政策推進官(出所:国交省)

ロジスティクス国土交通省は8日、海運分野の気候変動対策を議論するウェブ形式の国際会議の場で、日本(国交省)が欧州・中東・アジアなど15か国・1団体を代表し、現存船に新造船と同等の燃費性能を義務付ける新たな規制(EEXI)と燃費実績の格付制度を説明、早期に国際合意にこぎ着けるよう求めたことを発表した。

格付制度は、1年間の燃費実績をA-Eの5段階で評価し、低評価の船舶に改善命令を出すことを中国が提案したもので、日本やノルウェーなどが提案するEEXI制度の事前認証と、格付制度の事後確認機能を組み合わせることで、より実効性のあるCO2排出削減策とすることを目指す。

会議を開催した国際海事機関は、2030年までに国際海運のCO2排出量を40%以上削減する対策を検討中で、日本は中国・韓国・マレーシア・シンガポール・インド・ノルウェー・フランス・デンマーク・ドイツ・クロアチア・イタリア・スペイン・アラブ首長国連邦・ガーナ・ナイジェリア・国際海運会議所(ICS)――と共同で、新制度の導入を提案している。

5日と6日に行われた今回の会議は、10月19日から23日にかけて開催される「第7回温室効果ガス作業部会」と、11月16日から20日にかけて開催される「第75回海洋環境保護委員会」の公式会合を前に、CO2排出削減策の詳細を検討するものとして開催された。