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運輸・倉庫、製造業に続き景況感4か月連続プラス

2020年11月6日 (金)

調査・データ帝国データバンクは5日、月例の景気動向調査の結果を発表した。運輸・倉庫業の景気DIは30.1で、前月から2ポイント上昇し、4か月連続でプラスとなった。運輸・倉庫と関係の深い製造業の景気DIは31で、調査開始以来最大となる3.2ポイントの上昇を記録、5か月連続のプラスとなった。

景気DIは、50以上であれば「景気が良い」、50以下は「景気が悪い」と感じていることを表す。製造業、運輸・倉庫業ともに低い数値ではあるものの、景況感が上向いていることを意味する。

運輸・倉庫業の中では、貨物自動車運送が軽油価格の低下などを理由に6月以降持ち直しているものの、製造・建設などの荷動きがまだ回復していないとの見方も多い。また、旅客・観光は依然として厳しい状況が続いており、「運輸・倉庫業」の景況感には、旅客・観光のマイナス要因も含まれていることに注意する必要がある。

調査に協力した運輸・倉庫業の企業からは、「自動車の生産台数が増加し部品の輸送量が増えた」(貨物自動車運送)、「周辺の倉庫はほぼ満庫状態」(普通倉庫)、「しばらく高い国際宅配ニーズが維持できると見込む」(運送取次)、「少しずつ貨物の動きがよくなっている傾向が顧客によっては表れており、拡大に期待している」(港湾運送)といったプラスの声が聞かれた一方、「公共事業に係る来年度予算が期待できないと聞いている。公共工事に係る運送受注減を見込んでいる」(貨物自動車運送)といった先行きを不安視する声も上がった。

(出所:帝国データバンク)