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JR貨物・3Q輸送実績、コロナ影響で品目別に明暗

2021年1月13日 (水)

調査・データ日本貨物鉄道(JR貨物)が13日に発表した2020年10-12月期の輸送実績は、コンテナが前年同期比0.9%減の518.7万トン、車扱が0.3%増の234.1万トンと、前年同期並み(0.6%減)の総輸送量だったが、新型コロナウイルスの影響で品目別に明暗が分かれた。

主なところでは、「紙・パルプ」(7.2%減)が販売不振に伴う生産調整の影響で大幅減送、「食料工業品」(4.7%減)も外出自粛や現地生産化の影響で清涼飲料水とビール類が低調に推移した。「化学工業品」(5.1%減)と「化学薬品」(5.9%減)は、製紙用や自動車用の樹脂などが前期に続き減送となった。

一方、「積合せ貨物」(3.6%増)はモーダルシフトやEC需要の増加で好調な発送、「農産品・青果物」(3.3%増)は北海道産のタマネギが作柄良好で、昨年発生した東北線の土砂災害の反動増もあり前年同期比プラス。また、前期に大幅減送となっていた「自動車部品」も生産台数が回復したことで前年実績を上回った。

車扱では、「石油」(1.2%増)が外出自粛のマイナス影響を受けたが、昨年の災害の反動増と気温低下による灯油の需要増で前年比プラスで推移した。

直近12月の輸送実績は、コンテナが5.6%減の168.4万トン、車扱が4.4%減の90.2万トンと、低調に推移した。品目別で前年同月比プラスとなったのは、「その他工業品」(1.9%増)、「積合せ貨物」(4.3%増)、「エコ関連物資」(2.9%増)、「セメント・石灰石」(1.6%増)――の4品目のみ。