電気トラック「eキャンター」を豪州市場に投入

▲「eCanter」（出所：三菱ふそうトラック・バス）

国際三菱ふそうトラック・バスは8日、電気小型トラック「eCanter」（イーキャンター）を豪州市場に投入すると発表した。量産型電気小型トラックの先駆けとして、3月31日に開催されたメルボルンでのイベントで、現地顧客に公開した。

豪州市場向けのイーキャンターは、ポルトガルのトラマガル工場から完成車として輸出し、日本と欧州で販売されているモデルと同じ標準仕様の最新型とする。都市環境での安全運転をサポートするため、車両安定性制御装置、衝突被害軽減ブレーキ（AEBS）、車線逸脱警報装置（LDWS）といった先進安全機能を備える。

現地では最大積載量による試験走行を6か月にわたって実施し、同国内の環境への適合性検査も完了。「今後数か月以内」（同社）に納車を開始するが、納車予定の顧客には最適な充電施設や充電パターン、稼働時間の効率化の専門的なアドバイスを、現地販売店を通じて提供する。

同国政府は2月に未来燃料基金を開設し、第一期では1650万豪ドル（13億8000万円）の予算をバッテリー式電気自動車向け急速充電設備のインフラ整備に充てる計画を明らかにしており、同社はこの施策を追い風として、日本、欧州、北米に続く主要市場として豪州への展開を開始。スイス、スペイン市場でも初めて納車をすませたという。