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景気動向、運輸・倉庫と陸運・港湾で明暗分かれる

2021年7月5日 (月)

調査・データ帝国データバンクが5日に公表した6月の景気動向調査によると、景気DIは前月比1.6ポイント増の39.1で2か月ぶりに改善した。業界別では「運輸・倉庫」が0.8ポイント増の34.5で、同じく2か月ぶりの改善となった。

「運輸・倉庫」の改善傾向は、バスやタクシーなど、自粛ムード緩和による旅客自動車運送や、「巣ごもり消費」の拡大によるEC関連の需要増を反映。「陸運」は、燃料価格の上昇に加えて、製造業や建設業の材料不足に伴う荷動き停滞などが重なり、景況感は2か月連続で悪化。「港湾」はコンテナ不足や海上運賃の高騰により引き続き苦しい状況だ。

景況感が悪いと答えた企業からは「建設現場への建材の輸送量が前年比8割以下、中には5割以下になっているところもある」(陸運)、「世界的なコンテナ不足から受注した船積みや入港遅れが続いている」(港湾)など、先行き不透明感を危ぶむ声が上がった。今後については「新型コロナウイルスの収束や半導体不足の解消が不透明」(運送取次)など、回復時期の遅れを懸念する声も聞かれた。