ドコモ、国内初ドローン向け新料金プラン提供開始

▲実験で利用したドローン（出所：NTTドコモ）

荷主NTTドコモは8日、月額4万9800円で上空におけるLTE通信を月間データ容量120GBまで利用できるドローン向け新料金プラン「LTE上空利用プラン」の提供を開始したと発表した。このプランの契約者がドローンを利用する際に、利用場所や日時、台数、高度などを事前に予約する「LTE上空利用予約」もセットで提供する。NTTドコモによると、ドローンを用いた上空でのモバイルネットワークの利用を可能とする料金プランの提供は国内初という。目視外飛行の本格的な実用化を見据えて、ドローン向け先進サービス創出に弾みをつける。

上空におけるモバイルネットワークの利用は、地上で利用する電波への干渉を避けるため、電波法により利用が限定されていた。関係省庁や企業団体などでつくる官民協議会が提唱する「空の産業革命」の実現に向け、上空での送信電力制御や、上空で利用する周波数帯の限定などを条件に、2020年12月に上空におけるモバイルネットワーク利用を拡大する制度が整備された。

▲LTE通信による映像伝送画面、クリックで拡大（出所：NTTドコモ）

NTTドコモは、こうした緩和策を受けて、上空でのLTE通信端末の送信電力を最適化する機能を開発。上空でのLTE通信を基地局から適切に制御することで、地上でモバイルネットワークを利用する端末への電波干渉を軽減できるようにした。こうした取り組みにより、目視外での長距離飛行やリアルタイムのデータ伝送が可能となり、広範囲の農薬散布や生育監視、遠隔地への長距離物流、災害発生時における遠隔地のリアルタイム映像伝送など、さらに幅広いシーンで活用できるという。