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欧州、eCMRに続き納品書もOSS標準化

2026年7月8日 (水)

国際オープン・ロジスティクス・ファウンデーション(Open Logistics Foundation、ドイツ・ドルトムント)は、納品書の共通デジタルデータモデルを開発するオープンソースプロジェクト「eDeliveryNote」を始動した。電子運送状「eCMR」に続く輸送書類のオープンソース標準化で、既存システムを置き換えず相互に接続する部品群を開発し、無償公開する。欧州では毎日数百万件の納品書が貨物とともに移動しているが、標準化されたデジタルデータモデルは存在しない。

納品書は国内貨物輸送で貨物の引き渡しを記録し、納入の証明、受領書として機能しながら、サプライチェーン全体を通じて貨物とともに流通する文書だ。実務要件を満たすことが第一の役割だったため、電子化は業界ごとにばらばらに進み、業種別の独自ソリューションと独自データ形式が乱立した。この分断が切れ目のないデータ交換を妨げ、データレベルでの一貫した電子化を阻んできた。

プロジェクトは同財団の電子輸送書類ワーキンググループ内で立ち上げ、欧州全域で小売・産業・物流分野の企業に金融・決済サービス、データ連携プラットフォーム、サプライチェーン関連サービスを提供するマルカント(Markant)が主導する。参加企業とともに合意形成型のオープンなデータモデルを開発し、標準化したAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)などを整備して相互運用性を確保する。新製品の開発を目的とせず、企業が現在どのソリューションを使っていても、システム、企業、業種の間でデータをやり取りできる状態を目指す。

eCMRの開発成果を継承

プロジェクトは、同ワーキンググループがeCMRプロジェクトで開発した部品と経験を引き継ぐ。eCMRでは、物流業界が協力して相互運用可能なオープンソース標準を作り、普及させられることを参加企業が実証した。eCMRが国境をまたぐ道路貨物輸送を対象とするのに対し、eDeliveryNoteは国内輸送で中心的な役割を担い、業種ごとに形式が異なる納品書を対象とする。eCMRに続き、納品書もオープンソース標準化の対象となった。

同財団は新たなプラットフォームを構築しない。企業が少ない工数で既存のシステム環境に組み込めるモジュール型のオープンソース部品群を提供し、紙の文書を構造化されたデータセットに置き換える点に重点を置く。開発した部品は同財団のリポジトリで無償公開し、OLFライセンスの下で商用利用も認める。マルカントは、eCMRで築いた技術資産を引き継ぐことで業界は輸送プロセスの電子化を進めやすくなると説明し、EANCOMなど既存標準の知見も取り入れて規格の乱立を避ける方針を示した。

参加企業は2026年7月時点でマルカント(主導)、フラウンホーファー物流・マテリアルフロー研究所(Fraunhofer IML)、GS1ジャーマニー、レーヌス(Rhenus)、シッペオ(Shippeo)、ドイツ貨物運送・ロジスティクス連盟(DSLV)など14社・団体。物流事業者、荷主、ITベンダーのいずれもワーキンググループにいつでも参加でき、同財団は幅広い参加を呼びかけている。

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