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全ト協「プラン2020」、死亡事故削減目標未達に

2021年8月31日 (火)

ロジスティクス全日本トラック協会(全ト協)は31日、2017年9月に定めた「トラック事業における総合安全プラン2020」(プラン2020)の達成状況を明らかにした。重点削減目標としていた「事業用トラック(軽貨物除く)を第一当事者とする死亡事故件数を車両台数1万台当たり1.5件以下とする」共有目標は未達成。「死者数」「人身事故件数」「飲酒運転事故件数」の3つの数値目標についても、人身事故件数を除いて達成できなかった。依然として物流など事業用トラックの事故が抑止できていない実情が浮かんだ。

プラン2020は、国土交通省が17年6月に「事業用自動車総合安全プラン2020」を策定したことを受け、全ト協が具体的な数値目標として定めた。

全ト協がプラン2020で重点削減目標に掲げた「事業用トラック(軽貨物除く)を第一当事者とする死亡事故件数を車両台数1万台当たり1.5件以下とする」共有目標については、2020年末現在で全国平均で1.6件となり、達成できなかった。21の道府県で目標数値を上回るなど、全国における取り組みの達成度合いに差が出た。

3つの数値目標については、2020年実績で「死者数」が目標の200人に対して211人、「人身事故件数」が目標の1万2500件に対して9449件。飲酒運転事故件数はゼロを目標としていたが22件発生した。

飲酒運転事故件数については、ここ10年で減少の兆しが見えず、撲滅にはほど遠い状況だ。安全運転の必須条件である飲酒運転ゼロの実現に向けて、ドライバーや事業者の強い決意が求められる。