出光興産、ブルーアンモニアの国際輸送実験完了

産業・一般出光興産は13日、アラブ首長国連邦（UAE）の国営石油会社であるアブダビ国営石油から同国で製造されたブルーアンモニアを購入し、昭和四日市石油（三重県四日市市）の四日市製油所に国際輸送する輸送実証実験で、納入を完了したと発表した。

ブルーアンモニアをISOタンクコンテナで国際輸送する実証試験を国内企業が行うのは画期的で、同社は「CO2フリーアンモニア・サプライチェーン構築に向けた知見の蓄積を目的とし、初めて実施した。今後も国内外のさまざまな企業との連携を通し、CO2フリーアンモニアのサプライチェーンの早期構築を目指し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく」としている。

輸送したブルーアンモニアは、アブダビ国営石油が生産する天然ガスから、アブダビ国営石油とオランダOCI社の合弁グループ会社が製造したもので、その際に排出されるCO2は分離回収し「EOR」（石油増進回収）と呼ばれる手法で貯留。ISOタンクコンテナによる輸送を経て四日市製油所で受け入れた後は、ケミカル用途として使用する。

▲四日市製油所に搬入されたブルーアンモニアのISOタンクコンテナ（出所：出光興産）