ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

新規参入者の心強いパートナー、アートトレーディング

ECフルフィルメントへの参入促すWMS「mylogi」

2022年1月4日 (火)

話題3PLは、社会のビジネスニーズを満たせているのか?

理由は、例えば「EC(電子商取引)を始めたいんだけど」「フルフィルメントを任せたい」といった荷主の要望に対し、逃げてしまう3PL事業者がいるからだ。

3PLを名乗るのであれば、荷主の要望には応えるべきだ。ECビジネスの活況を考えれば、物流事業者にとってもメリットは大きい。

アートトレーディング(東京都港区)が提供するEC向けWMS(倉庫管理システム)の「mylogi」(マイロジ)は、ECへの参入をためらってきた物流事業者にとって、福音とも言えるサービスである。「なぜ、mylogiを利用すると、ITに苦手意識を持つ物流事業者もECに参入できるのか?」。ここから紐解いていこう。

拡大するECマーケット、注目される自社EC

ECは堅調に成長している。2020年に20兆円に到達、2026年には29.4兆円のマーケットに拡大すると予測されている。

ECマーケット拡大の一因として挙げられるのが、新型コロナウイルス禍だ。緊急事態宣言によって、小売店が営業自粛を行うことで、販路を失ったメーカー。営業自粛・時短営業によって売上を失った飲食店。こういった方々が、ECに新たな販路を求めたことは、ご承知のとおりである。

だが、ECに新たに参入しようとすれば課題もある。新規参入事業者が、まず考えるのは、Amazon(アマゾン)、楽天などのECモールへの出店であろう。だが、ECモールは、競合も多く価格競争にさらされがちだ。

モール出店に必要な初期コストや、広告費などもばかにならない。コロナ禍で販路を絶たれ、ECに活路を見出そうとするメーカーや飲食店にとっては、初期コスト、運用コストはなるべく安く抑えたい。

そこで注目されるのが自社ECである。自社ECは、事業者の規模や取り組みに合わせ、スモールスタートすることが可能である。さらに、価格競争のくびきから逃れ、ブランドストーリーを創り、顧客を囲い込むことを望むのであれば、自社ECの方がやりやすい。

TikTok(ティックトック)、Instagram(インスタグラム)など、画像・動画を主体としたSNSとも相性が良い。時代の琴線に触れるようなバズる投稿を演出できれば、下手な広告を打つよりも、よほど効果の高い集客を実現、ECへと誘導することも可能だ。

物流事業者の可能性を拓くEC物流

「メーカーや商社などは、『ECをやりたい!』と思うと、取引のある物流事業者に相談することが多い」――ECに強みを持つWMS「mylogi」を展開するアートトレーディング 代表取締役 藤井玲氏は指摘する。

▲代表取締役の藤井玲氏

当然であろう。

荷主は、まず既存の物流リソース(倉庫や運送網)の活用を考える。ささげ業務(撮影、採寸、原稿作成の頭文字を取ったもので、ECサイトにおける、商品の更新等、ECサイト運営全般を行う業務)も、物流事業者に依頼し、商品のある倉庫で行ったほうが効率的だ。

だが、ITに苦手意識を持つがゆえに、ささげ業務、もしくはECモールのEDIシステム対応に恐れをなし、断ってしまうケースも散見される。ECモールの運営する物流センターへの納品を嫌がる事業者もいる。すべてではないが、ECモールの運営する物流センターによっては、納品のためのバース予約がなかなかできなかったり、もしくは自社便ではなく特定の路線便事業者による納品を強いられるケースもあるからだ。

とは言え、EC物流を行う同業他社を羨ましく思っている物流事業者も少なくない。特に新型コロナウイルスによって仕事が減った物流事業者は、「EC物流を手掛けていれば…」と後悔する反面、「でも、スキルもノウハウもない当社が、いまさらECに参入することなどできるわけがない」と諦めているケースすらある。

そんな物流事業者にとって、EC参入へのプロデュースをしてくれるのが、アートトレーディングであり、「mylogi」なのである。

ECに強みを持つWMS「mylogi」とは

「mylogi」(マイロジ)は、ハンディターミナル連携、フリーロケーション対応、各種帳票の出力といった、WMSとして求められる基本機能を網羅した上で、ECに強みを持つWMSである。

上図のように、ECパッケージ構築システム、ECモールなどと、APIなどを用いて連携をすることで、物流事業者、荷主をつなぎ、ECビジネスを行う上でのプラットフォームとして、他システムとのスムーズな連携を実現できるため、「mylogi」はECにおけるバックオフィス業務をスムーズに遂行できる。

もう一つ、Shopify(ショッピファイ)との連携にも注目だ。Shopifyはカナダ発のECパッケージ構築システム。世界175カ国で展開し、170万以上の事業者と4.5億人の消費者が利用している。月額29ドルから利用可能な手軽さも受け、Amazonキラーと称された。

▲Shopifyと連携し、EC運営からフルフィルメントまで網羅

Shopifyは、2017年から日本市場に参入している。以降、国内でもShopifyストアのサポートを行うShopifyパートナーという公認制度を設けているが、アートトレーディングはその中でも最上位にあたるShopifyエキスパートとして認定されている。

「Shopifyを使って自社ECを始めてみたいけど、初めてのチャレンジで不安を感じる」――そんな荷主と物流事業者であっても、Shopifyエキスパートに公認されている同社であれば、安心であろう。「mylogi」は、初期費用10万円、月額3万円から利用できる。ECビジネスのスモールスタートを可能とする、このリーズナブルな料金体系も、「mylogi」の魅力を引き立てている。

アートトレーディングのECプロデュース能力

アートトレーディングは10年以上、「SAC’S BAR」(サックスバー)を展開する東証一部上場企業・東京デリカのEC業務をサポートしてきた。同社が、制作・運用、フルフィルメント、コンサルティング業務、そして「mylogi」という、スキのないECプロデュース能力を身に付けたのは、東京デリカを始め、数多くのECビジネスを手掛けてきた実績があるからだ。

「『物流事業者がECサイト制作からささげ業務もやります』というのはないわけではありませんが、『ECサイト制作会社、もしくはWMSベンダーが、フルフィルメントもやります』というのは珍しいのではないでしょうか」――藤井氏は、同社の立ち位置をこのように分析する。

これは、ECビジネスに参入したいと考える物流事業者にとってはメリットだ。お互いの得意分野を活かす良好なパートナーシップが組みやすいからである。

例えば、出荷数が少ない立ち上げ時には、フルフィルメント業務を同社に委託しても良いだろう。同社では、1パレット単位、あるいは1坪単位で保管業務を担うサービスを提供している。最初のうちは、同社と荷主のコミュニケーションから、EC物流の機微を学び、出荷量が多くなってきてからは自社倉庫に移管し、同社プロデュース下で、ECビジネスに対する知見をさらに積み重ねていけば、ECに不慣れな物流事業者でも、スムーズにビジネス拡大ができる。

「例えば、ささげ業務のうちブツ撮りなどは、まじめな方であれば必ずECサイトに掲載できるレベルの撮影ができるようになります」――藤井氏は、太鼓判を押す。

自社ECに、新たな物流ビジネスの可能性を見出す

今一度問おう――「3PLは、社会のビジネスニーズを満たせているのか?」

Google検索ワードの動向を診れば、世間の3PLに対する関心が低下していること、逆にフルフィルメントへの注目が上がっていることが分かる。ECは物流事業者にとっても、新たなビジネスチャンスなのだ。特に注目すべきは自社ECを希望する荷主だ。

自社ECには、大手のみならず、セレクトショップからタレント、Youtuber(ユーチューバー)までさまざまな新規プレイヤーが参入しつつある。その自由さと、カバレッジの広さは、物流事業者にとって新規顧客開拓のチャンスだ。

▲フルフィルメントチームリーダーの細野泰輔氏

「私たちの想いに同意してくれた人と一緒に仕事をする」――このように語る、アートトレーディングのフルフィルメントチームリーダー・細野泰輔氏は、YouTuberの独自グッズ販売サイトにかかるフルフィルメントサービスの立ち上げに従事。商品販売を主な業務としない企業が出店したECサイトの運営は、何も持っていない状況からのスタートになる。ここで、アートトレーディングの出番となるわけだ。その意味では、アートトレーディングが目指している「誰でもECサイトにチャレンジできる未来を作る」との方向性と一致する。

顧客の想いに応えるECビジネスを立ち上げれば、当然、保管や輸送といった物流ビジネスが生まれる。既に世にある保管・流通加工・輸送といった案件を奪い合うのではなく、自ら新たな物流ビジネスを生み出すことができるのだ。

もしあなたが荷主から、「ECをやりたいんだけど」と言われたら、もう臆することはない。心強いパートナーとなる「mylogi」とアートトレーディングを思い出し、新たなビジネスチャンスへと邁進してほしい。

■物流DX特集