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（出所：三菱重工業）
財務・人事三菱重工業グループの三菱造船（横浜市西区）は15日、情報通信革命による海上統合デジタルプラットフォームの構築を目指すMarindows（マリンドウズ、東京都千代田区）に資本参加したと発表した。
エネルギー変革期を迎えて、電化・自律化分野から海洋分野におけるカーボンニュートラル社会実現に向けた取り組みを加速し、リアルとデジタルの融合による新しい価値創造につなげるとともに、海洋DX（デジタルトランスフォーメーション）化の推進における相乗効果の創出を図る。
内航船業界の電化・自律化の動きが中小型船市場を中心に広がりを見せるなかで、三菱造船は今回の出資を通じて中小型の内航船や漁船プレジャーボートなどの市場ネットワークを構築することで、注力する標準電気推進船の事業化や安全で効率的な運航支援システムによる電化・自律船の普及拡大につなげる狙いだ。
Marindowsは船舶の電気推進化・デジタル化を目的に、海運会社・商社の計4社が共同で設立したe5ラボにより2021年3月に創業。「情報通信革命で、海事産業が抱える安全性・生産性・環境性の課題を解決し、海事産業を21世紀最大の成長産業へと変革する」とのビジョンを掲げて、海洋OS（オペレーションシステム）「Marindows」をプラットフォームに、さまざまなアプリケーションの提供を通じて船員を中⼼とする⼈材の労務環境の改善を目指す。ことしの海上ブロードバンドの利用開始に伴い、従来は通信環境の脆弱性などから実現できなかった船陸通信や船員支援のリアルタイム化が可能となる見通しだ。
一方、5000隻を超える建造実績を誇る三菱造船は、客船・フェリー・海洋調査船・巡視船に加えて石炭運搬船や原油タンカー、液化ガス輸送船などエネルギーキャリア建造のパイオニアとして新技術を積極的に導入。海事にかかるエンジニアリングとサービスビジネスでイノベーションを創造する海洋システムインテグレーターとして、従来の造船ビジネスの枠組みを超えた取り組みを進めている。今回の出資を通じて顧客や社会の要請に引き続き応えていく。
