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軽油は154.9円と10週続騰、先行き不透明感広がる

2022年3月16日 (水)

調査・データ経済産業省資源エネルギー庁が16日発表した石油製品の店頭現金小売価格調査によると、3月14日時点の1リットルあたりの軽油価格は154.9円で、前週から0.7円上昇した。値上がりは10週連続となる。

2008年9月29日の155.8円以来、13年5か月ぶりの高値水準。都道府県別では、東京都で前週から2.6円上昇するなど、39都道府県で値上がりした。

ロシアによるウクライナ侵攻をはじめとする世界的な政治・経済動向の不透明感が強まるなかで、軽油価格の推移は先の見えない状況が続いている。

世界の原油相場は異次元レベルでの高騰から一転、下落局面に突入。米ニューヨーク原油市場では、世界価格の指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)の原油先物価格が15日に入って一時、1バレル=93ドル台にまで急落。月初来の値動きは、市場関係者の世界情勢への不安を反映するかのように130ドル超から93円台へと急激な変動を見せており、今後の推移は全く不透明だ。

(イメージ)

下落に転じた市場の思惑としては、ロシアとウクライナの停戦交渉でやや具体的な内容が盛り込まれ始めたことによる期待感とともに、中国で新型コロナウイルスの感染再拡大による原油需要の落ち込みを意識したとみられる。

とはいえ、ウクライナへの侵攻を続けるロシアへの経済制裁を強める動きは決して弱まっていない。一部でやや歩み寄りが見られ始めたとの見方もある停戦交渉についても依然として両国の主張は平行線をたどっており、具体的な打開策は見えない。

日本政府は3月17日、軽油やガソリンの高騰抑制策として支給する補助金の上限を1リットルあたり5円から25円に増額した。しかしわずか2週目で上限に達するなど今後も価格の上昇は続くと見られており、物流業界においてはさらなるコスト削減に努めざるを得ない毎日が続きそうだ。

■都道府県別の軽油価格(単位:円)
地域3月07日3月14日増減
北海道157.7158.40.7
青森152.1152.80.7
岩手150.3150.60.3
宮城150.3149.9-0.4
秋田153.7153.6-0.1
山形161.6162.00.4
福島152.8153.40.6
茨城148.7150.11.4
栃木151.1151.50.4
群馬155.6156.00.4
埼玉149.4150.20.8
千葉151.0151.30.3
東京155.3157.92.6
神奈川148.0149.01.0
新潟156.7156.80.1
長野164.0164.30.3
山梨155.0155.50.5
静岡154.3154.70.4
愛知152.8152.6-0.2
岐阜154.2155.10.9
三重153.3154.31.0
富山157.0157.20.2
石川150.3151.51.2
福井154.4153.8-0.6
滋賀152.9154.41.5
京都155.0155.80.8
奈良150.1151.41.3
大阪153.7154.71.0
兵庫149.9150.20.3
和歌山152.4151.0-1.4
鳥取161.9162.10.2
島根158.1158.40.3
岡山149.0150.21.2
広島156.2156.60.4
山口153.4153.90.5
徳島148.6148.0-0.6
香川153.0155.12.1
愛媛153.4154.30.9
高知155.9155.90.0
福岡151.5152.20.7
佐賀156.4157.51.1
長崎163.5163.4-0.1
熊本150.0150.90.9
大分156.5157.71.2
宮崎156.6156.70.1
鹿児島163.4164.41.0
沖縄157.3159.72.4
全国154.2154.90.7