ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

クロスマート、九州営業所開設で食品流通DX拡大

2022年4月25日 (月)

(クリックで拡大、出所:クロスマート)

サービス・商品食品流通のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推進するクロスマート(東京都中央区)は25日、福岡市に九州営業所を新設すると発表した。

本社と関西営業所に続く国内における3番目の拠点として整備。九州営業所の開設に伴い、九州エリアにおける営業及び人材採用を強化する。

クロスマートの飲食店と卸売業者をつなぐ受発注プラットフォーム「クロスオーダー」は、これまでファクスや電話が主流だった受発注業務をスマートフォンでLINE(ライン)の画面と操作を通じて行うことで、業務効率化を実現するサービスだ。

(クリックで拡大、出所:クロスマート)

新型コロナウイルス禍による宅配需要の高まりに対応して業務のデジタル化・DX化の推進に向けたニーズは高まり、サービス開始から2年で全国の150社以上の卸売業者が利用。飲食店の利用も急速に拡大している。

クロスマートが着目するのは、全国各地における食文化の違いへの対応だ。地域の独自文化を色濃く反映しいる飲食・外食産業は、そこに根付いた飲食店や卸売業者によって支えられ、継承されている。クロスマートは全国各地に営業所を設立することで、その地域の飲食店や卸売業者のパートナーとして各地の食文化を通して地域を活気づける狙いがある。

九州営業所は、九州・沖縄エリアを管轄。既に数十社の卸売業者にクロスオーダーを利用している。クロスマートは九州営業所の新設を契機として、これまで以上に柔軟なサポート活動を展開するとともに、九州・沖縄エリアの卸売業者への地域に根ざした営業活動を展開する。

飲食・外食産業の「新ビジネス」創出をアシストするのは、先進企業ならではの役割だ

新型コロナウイルス禍による「巣ごもり消費」の広がりでビジネススタイルの変革を迫られたのが、飲食・外食産業だ。一方で、飲食ビジネスはその土地に根ざした付加価値で差別化を図ることにより成長を遂げていく典型的な領域だ。コロナ禍で疲弊した飲食・外食産業の再生を図るには、これらの課題に対して新たな「解」を示す必要がある。

クロスマートは九州に営業拠点を新設する狙いは、まさにそこにある。九州・沖縄と言えば、全国でも有数の独自の食文化が根付いた土地柄であり、飲食・外食産業の付加価値が高いエリアだ。

もちろんコロナ禍による影響を受けていることに変わりはないが、こうした食品流通のDX化で生まれるサービスを活用することで、コロナ禍の収束に頼らない新たな需要喚起策を講じることができる可能性がある。

むしろ、コロナ禍を契機とした既成概念の打破による新しい広がスタイルを生み出すチャンスをつかめるかもしれない。外出自粛ムードは未だ継続しているが、その間に宅配サービスが定着し、今まで経験しなかった利便性を享受している消費者も多い。

つまりは、消費者の既成観念を打ち破るサービスを事業者側が提示していくことで、新たな産業が生まれるのだ。それをアシストするのが、クロスマートのような先進企業の役割なのだろう。(編集部・清水直樹)