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ダイワコーポ定年再雇用制度改定で条件など明瞭化

2023年3月16日 (木)

財務・人事物流センターの開発などを手掛けるダイワコーポレーション(東京都品川区)は16日、定年再雇用人事制度を4月1日付で改定すると発表した。団塊ジュニア世代が定年を迎える時期を控え、再雇用の条件などを明瞭化する。定年後も会社に残りたい社員に安心して働ける環境を整えるとともに、定年を迎える前に1人1人が自分のキャリアを意識し、自立するきっかけにもしたいと考えている。

発表によると、同社の定年再雇用規定は2013年に制定以来、3回の改訂を経ているが、不明瞭な部分も多かった。定年を迎える社員の方も、60歳以降の自分のキャリアについて会社に依存している状況にあったという。

(出所:ダイワコーポレーション)

同社でも今後、社員の多数を占める団塊ジュニア世代が定年を迎える。それを見据えた制度改定のポイントは、再雇用社員への期待と役割の明確化▽評価制度の導入▽定年再雇用人事制度ハンドブックの作成――の3点だ。ハンドブックには社内の等級制度や評価制度、給与制度も明記しており、同社は社員の不安解消につながるとみている。

社員の会社依存傾向を改善し、60歳以降の自身の姿をイメージしてもらう機会として、同社は40歳以上の46人を対象に「キャリアデザイン研修」を22年11月にオンラインで開催した。社員がキャリアを主体的にデザインしていく力を身に付けることを目的とし、少人数での話し合いも行った。

その結果、例えば50歳以下の社員から「定年後のことはまだ先だと考えていたので、考えさせられる研修だった」「自分の定年を考えたときに、あと十数年もあるという考え方から十数年しかないに変わった」といった意識の変革が見られたという。また、「30代前半まではがむしゃらに(仕事に)取り組んできた。40代からは漠然と立てたプランや他人が立てたプランでは人生設計が崩れてしまう恐れがあることを知った」との声もあり、一定程度、自主性が誘発できたことが確認できた。

定年が迫る50歳以上の参加者からは、前向きな感想と厳しさがにじむ声が交じっていた。「同年代と個々の悩みや今後の人生について考えを聞くことができて良かった」「年金支給時期、支給額、具体例を挙げられ不安が大きくなった」「少しでも長く働ける場所を探す努力をしなければならないが、今まで支えてくれた家族への恩返しは元気なうちにしかできないので、(退職の)タイミングを考えなければならない」といった多様な反応があった。

同社は「個人と会社がともに成長できる環境を整えたい」として、今後も50歳の節目や定年間近などの状況に合わせ、キャリアデザイン研修を開催する考えだ。

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LOGISTICS TODAY編集部
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