商船三井、LBMをLNG船の燃料に試験使用

ロジスティクス商船三井は21日、エア・ウォーターなど6社と、内航LNG（液化天然ガス）燃料貨物船「いせみらい」で、家畜のふん尿由来の液化バイオメタン（LBM）を舶用燃料として試験使用する実証試験を伊勢湾内で実施し成功したと発表した。LBMを舶用燃料で使用する取り組みは国内初という。

実証試験では、エア・ウォーターが北海道十勝地方で家畜のふん尿から製造するLBMを船の燃料として使用。JERA貨物の海上輸送を行い、既存のLNGサプライチェーンでLBMの輸送、既存のLNGローリーからLNG燃料供給方法の「Truck to Shipバンカリング」でLBMの供給が可能かを検証。また、「いせみらい」の既存設備でLBMを安定して利用できるかを確かめた。
実験には商船三井を始め、エア・ウォーター、テクノ中部、協同海運、商船三井内航、シーエナジー、IHI原動機が参加した。

▲LBM製造の過程、LNG燃料船等での利用に関するサプライチェーン（クリックして拡大、出所：商船三井）

商船三井によると、LNG燃料は従来の燃料油に比べて二酸化炭素（CO2）の排出量を約25％削減する効果がある一方、LBMを混合して使用することで、さらにCO2削減効果が見込めるという。また、LBM・LNGともに主成分はメタンで、輸送や消費で既存のLNGサプライチェーンを活用できるため、船舶運航の脱炭素化に向けた有効な手段となるとしている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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