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デンソー、水素製造と活用の実証を開始

2023年6月27日 (火)

環境・CSRデンソーは27日、同社が開発したセラミック膜を電解質として高温で動作し、水蒸気を電気分解して水素を製造する装置であるSOEC(エスオーイーシー)を広瀬製作所内に設置し、SOECでのグリーン水素製造および製造した水素を、パワーカードの試作品の製造ラインで活用する実証を7月から開始すると発表した。

▲実証施設イメージ(出所:デンソー)

パワーカードは、ハイブリッド心臓部のパワーコントロールユニット内で電源オン・オフを高速にスイッチングする事でインバータを制御し燃費改善・省エネに貢献する装置である。

SOECは内部の温度を700度の高温で一定に保つことができ、効率的な水素製造が可能。温度を適正に制御する熱マネジメント技術や高温で効率よく電気分解を行うためのセラミック技術、無駄なく水蒸気を装置内で再循環させるエジェクター技術など、自動車用部品で培った技術を導入している。

また、SOECで製造したグリーン水素をパワーカードの試作品の製造ラインで活用する。パワーカードの構成部品同士をはんだ付けする工程で、はんだの酸化物を除去し、接合性を向上させる還元剤として使用している水素をSOECで製造したグリーン水素に置き換える。

実証開始時はSOECの動力源として外部購入のグリーン電力を活用するが、2025年以降は広瀬製作所内に設置する太陽光発電装置で発電するグリーン電力に置き換えて実証する。さらに、SOECを用いて工場内でグリーン水素を製造し、自社内で消費する「水素地産地消」の実現により、水素を輸送する際のコスト課題にも取り組むとしている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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